連結収支とは何か
ロシアの各地域には連結予算がある。地域自身の予算と、その域内にある市町村の予算を合わせたものである。ロシア財務省はそのすべてを合算し、結果を毎月地域の連結予算の執行に関する簡易情報として公表している。付録6と呼ばれる資料である。収支とは、地方政府部門全体の収入から支出を差し引いたものである。
これは連邦の財政赤字とは別の数字である。連邦予算は国防を賄い、連邦債務を返済する一方、地方予算は学校、病院、道路への支出の多くを担う。両者は、連邦のレベルから地域へ流れるお金によって結びついている。
このモニターの数字の作り方
付録6は各年の初めからの累計を報告する。このモニターはそれを単月に戻して直近12か月分を足し合わせるので、各数値は過去1年間の地域の収支になる。連邦の赤字と同じく12か月の合計だが、それとは違ってGDPで割ってはいない。数字はルーブルのままで、インフレ調整もしていない。登録された二つの基準点が、どちらも同じ単位の金額だからである。
この指標は2026年8月21日に加わった。修正記録はその理由として、地方の赤字は最終的に連邦の玄関先に行き着くのに、当時このモニターが追っていたどの指標もそれを測っていなかったことを挙げている。
基準点と2021年以降の推移
戦前基準は2021年の結果である。財務省の系列では、この年、地域全体は0.661兆ルーブルの黒字で年を終えた。警戒ラインは、12か月合計で2.5兆ルーブルの赤字であり、2026年のGDP推計のおよそ1.1%にあたる。戦前基準とは違い、この線は実測された戦前の事実ではなく登録済みの判断であり、どの数値も採点される前に固定された。
同じ系列から、2021年以降の変化がわかる。12か月の収支は、2022年末に+0.051兆ルーブル、2023年末に−0.200兆ルーブル、2024年末に−0.298兆ルーブル、2025年末に−1.538兆ルーブルだった。
地方の財政赤字が連邦予算に届く理由
赤字を抱えた地域が頼れる先は少なく、その大半はモスクワへと戻っていく。連邦予算は地方予算の均衡を図るための補助金を支払っており、政府の準備基金を財源とするものもある。2026年9月のそうした指令の一つは医療向けの資金として発表されたが、法令そのものは予算均衡への支援と呼んでいる。
連邦予算は貸し付けもする。地域は過去の予算融資について連邦予算に債務を負っており、政府はその債務の最大3分の2を免除している。2026年8月28日に公表された政令第1095号は2026年に期限を迎える返済を2030年に先送りし、財政力の推計値が0.9以下(平均未満)の地域が浮いた資金を戦争に使えるようにした。短期の資金不足に対しては、連邦国庫が地域に最長1か月の融資を提供できる。2026年には、政令第1015号に基づく1年間の試行としてそれを行っており、同政令は参加する地域の選定を財務省に委ねている。財務省は、すべての地域が年0.1%で借りられるようになったと9月1日に発表した。
これらの経路はいずれも、地方の資金需要を連邦予算やそのバランスシートへ移しうる。だからこのモニターは、地方予算を予算の「第二戦線」と呼んでいる。
合計は散らばりを隠す
一つの連結値は誤解を招きうる。ロシア中央銀行は2026年9月の地域経済報告で、1〜7月の地域全体が黒字だったと報告したが、その黒字のほぼすべてはモスクワ市とモスクワ州から来ていた。報告自身の数字によれば、それ以外の国内全体を合わせると赤字だった。つまり、全体の黒字と多くの地域の苦境は両立しうるが、このモニターの数字はそれがどの地域かを示さない。
クラスとトリガー
地方予算はクラス2の指標である。数字を管理する動機を持つ国家が公表しているが、記録している財政不足は明白である。単独のクラス2の数値で判定が起きることはない。そのためには、たとえば延滞売掛金など別のクラス2指標が、同時に自らの線を越えていなければならない。
収支が語れないこと
収支は12か月間のフローであって、地域の債務残高ではなく、赤字がどう賄われたかも示さない。銀行から借りる地域と、連邦から債務免除を受ける地域が、同じ収支を報告することもありうる。また連邦からの移転は、予算制度全体にかかる負担を変えないまま、赤字を一方の層から他方の層へ移すことができる。
これらの予算がその一部をなす連鎖の全体については、ロシアは戦争をどう賄っているかを参照。
最新の収支
このガイドの下部に示すのは、地域の連結収支の直近12か月合計の最新値と、その得点である。+0.661兆ルーブルが100、−2.5兆ルーブルが0である。財務省が地方予算データの次の月の分を公表すると、この数値も変わる。