9月16日、ロシア財務省は固定利付国債を二銘柄発行した。うち2041年償還の一本は額面の52.1665%で売れた。この数字だけを見れば、国が借金を半値で投げ売りしたように映る。だが、そうではない。同じ入札で2033年償還の国債は額面の86.6591%で売れており、安く見えるほうの長期債のほうが、二つのうち低い利回りで決まっている。

クーポンが価格を決める。利回りは、市場がいま求める収益率を示す。一週間前、我々は財務省の入札発表にクーポンが載っていないため、割引のどこまでがクーポンによるものか、それ以外の要因がどこまであるのかは言えない、と書いた。取引所の銘柄情報がその答えを示す。ほぼすべてがクーポンによるものだ。

財務省が公表したもの

同省の入札ページに二つの発表が出た。2033年10月12日償還の第26252RMFS回債は需要1317.67億ルーブルを集め、1167.42億を発行、調達額は1070.85億。最低落札価格は額面の86.5894%、加重平均利回りは年16.30%だった。最低落札価格での利回りは16.31%。

2041年5月15日償還の第26238RMFS回債はこうである。

「第26238RMFS回債の発行結果:— 需要額 – 403.88億ルーブル、— 発行額 – 228.29億ルーブル、— 発行による調達額 – 123.80億ルーブル、— 最低落札価格 – 額面の52.1494%、— 最低落札価格での利回り – 年16.00%、— 加重平均価格 – 額面の52.1665%、— 加重平均利回り – 年16.00%」

どちらの入札でも追加発行は行われなかった。この日は合計で1721.55億の需要を集め、国の債務元本を1395.71億増やし、1194.65億の現金を得た。額面の85.6%である。価格に額面を掛けると1130.77億、すなわち81.0%。差額の63.88億は経過利子で、買い手が立て替え、次回の利払いで受け取る分だ。

割引を生むのはクーポン

この二本の国債は四年四か月を隔て、まったく異なる金利環境で発行された。モスクワ取引所は両方の銘柄情報を公開している。

26238回債の取引開始は2021年6月16日——侵攻の前である。クーポン率は7.1%。額面1000ルーブルにつき35.4ルーブルを、182日の期間で年二回、年額70.8ルーブル。

26252回債の取引開始は2025年10月22日。クーポン率は12.5%。同じ1000ルーブルにつき62.33ルーブルを年二回、年額124.66ルーブルである。

これを、同じ日の午後にいくらで売れたかと並べてみる。

額面の半分で売れた国債のほうが、利回りは低かった。市場が16%を求めているときに年7.1%しか払わない債券は、額面では売れない。クーポンで足りない収益を価格差で埋める必要があり、償還まで十五年近くあれば、価格の調整幅は大きくなる。クーポンが12.5%なら、利回りのうち価格差で補う部分ははるかに小さくて済む。

つまり「額面の52%」が測っているのは2021年6月に固定されたクーポンであって、2026年9月の市場のロシア観ではない。市場の見方はもう一方の欄にあり、それは16%である。

実際にいくらかかったのか

とはいえ、この割引がただになるわけではなく、損失と同じでもない。取引を平たく書けば、こうなる。

2041年債で国が受け取った現金は123.80億ルーブル。その代わり2041年5月に228.29億を返す——元本1ルーブルあたり現金54.2カペイカ——うえ、それまで額面1000につき年70.8ルーブル、この発行額では年およそ16.2億ルーブルを、十五年近く払い続ける。2033年債では1070.85億を受け取り、2033年10月に1167.42億を返し、加えてクーポンが年およそ145.5億である。

入札一日で、いま手に入る現金1194.65億ルーブルに対し、2033年と2041年に償還が来る元本1395.71億、そしてその間のクーポンが年およそ162億ルーブル。どれも隠されてはいない——借入とはそういうものだ——が、だからこそ国債発行計画に載る数字と、予算が使える数字は同じではない。先週示したとおりである

国が払っている金利

見るべき数字は利回りだ。二銘柄とも政策金利を上回って決まった。中央銀行自身の政策金利系列は9月16日と17日について14.00%としている。市場は長期の固定利付債に対して、政策金利への割引ではなく上乗せを求めている。

前回、9月9日の入札では、2031年債の加重平均利回りが15.45%、2039年債が15.97%だった。一週間後、2041年債は16.00%、2033年債は16.30%である。年限の異なる別々の債券であり、単純には比較できない。それでも、長期の借入コストが下がっているとは読めない。中央銀行は9月11日に政策金利を14%に据え置いた。7月に引き下げた水準である。財務省が長期で払う利回りは、その引き下げについてきていない。

我々のモデルへの影響

ない。設計どおりである。OFZの発行は8月22日に指標から外した。赤字がどう賄われているかを測るものであって、ロシアが戦争を払い続けられるかを測るものではないからだ。これは仕組みについての覚書である。

財政赤字のスコアは100点中65、12か月移動の赤字はGDPの3.3%。強度指数は100点中47.3、ストレス圏にある。本日のデータ更新で動いた指標はない。

わからないこと

財務省はいまも入札発表にクーポンを載せない。 上記のクーポン率と取引開始日はモスクワ取引所の銘柄カードによるもので、同省の発表ではない。同省が印刷した価格・利回りと整合してはいるが、第二の出典であり、そう明記しておく。

年初来の累計は再確認できていない。 同省の年間入札一覧表は9月10日付のままで、本日のアクセスではエラーが返った。したがって9月16日の結果は、我々が読めた公式の累計数値のどこにも入っていない。上の数字はこの一日の二つの発表である。

第4四半期の発行計画は公表されていない。 次に何を発行するつもりかも同省は述べていない。それこそが、より短く高クーポンの、額面に近い価格で売れる銘柄へ構成が戻るのかどうかを読者に示すものなのだが。

これが特定の時期以来の最高利回りだ、とは我々は言わない。 その主張はこの入札についてのロシアの報道に出回っている。検証には入札の全履歴が要るが、それは我々が開けなかったあの表の中にある。